マイナンバー制度のスケジュールは次の3つの段階で進行することになります。

まず初めが「準備・構築」、次が「開始・導入」、最後に「運用・改善」と進みます。

スケジュールの進捗を見極める上での重要なマイルストーンも3つあります。

マイルストーンとはプロジェクトを進めていく上でどうしても厳守したい日程や節目のことを指します。プロジェクト管理では、重要な大目標を確実に管理するためにマイルストーンを設定します。
マイルストーンの更新履歴を分析することで、プロジェクトの進捗管理手法を改善することがプロジェクトの実行効率が向上するのです。

  • 2015年7月時点から、「準備・構築」が図られ、国や自治体、民間企業など厳しいスケジュールに対応してきました。
  • 2015年10月20日から11月末にかけて順次マイナンバーの通知が、各世帯に届けられます。
  • 2016年1月マイナンバー利用と個人番号カード交付の開始。
  • 2017年1月の「情報ネットワークシステム」と「マイナポータル」の運用開始。
「準備・構築」
法律や政省令、条例などの制定、各種ガイドラインの策定、関連情報システムの調達などを行う。プライバシー保護などの
観点から実施する「特定個人情報保護評価」はこの段階で行われます。厚生労働省などの政省令の整備が遅れがちで自治体のシステム開発、改修スケジュールも厳しい現状です。
「開始・導入」
市町村から住民へのマイナンバー通知、企業における従業員の本人確認とマイナンバーの収集・保管、社会保障や税に関する申請・届出などでのマイナンバーの利用開始、市町村による個人番号カードの交付も行われる。
「運用・改善」
マイナンバーの普及や利用が進むなかで、情報ネットワークシステムとマイナポータルの運用が始まります。
マイナポータルでは自分の特定個人情報をいつ、誰が、なぜ情報提供したのかを確認する機能や行政機関などが持っている自分の特定情報を確認する機能、行政機関などからのお知らせを表示する機能、最後に行政機関などへの手続きを一度で済ませる機能
などがあり住民がマイナンバー制度の利便性を感じられるようになるのは、この段階になるでしょう。利用者からの行動や反応をその結果を参考にしてより適切なものにして改善する必要があると思われます。プライバシーや個人情報の保護については、マイナンバー制度を運用するなかで特に改善や見直しが大切になります。