社会保障・税番号制度は、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることの確認を行うための基盤となっています。
- 番号制度の導入により
- 行政機関等に対し、申請、届出その他の手続きを行い、便益を受ける国民が手続の簡素化を受けることができる事。
- 社会保障制度、税制その他の分野において給付と負担の公平化
- 行政運営の効率化が図られることになります。
- 地方公共団体のシステム整備について
- 個人番号の生成、管理や個人番号カードの発行・管理機能等を有する個人番号付番等システムの設計・開発
- 中間サーバーの設計・開発
- 既存業務システムの改修
自治体内の各種の業務システムを情報ネットワークシステムと直接接続すると、安全面で問題が起こる可能性があります。
万が一の情報漏えいやネットワーク側で重大な障害が起こった場合、各業務システム側にもリスクが及びます。
個々の業務システムを情報提供ネットワークシステムに接続するように改修しようとすると、データ形式の違いや重複開発を考えると開発効率とコスト面から、非常に問題となります。
それ故、各種業務システムとシステムネットワークの間に「中間サーバー」を介在させることによって、問題を回避することが出来ると思われます。
各種業務での個人情報の副本(コピー)で他の自治体からの照会に対応します。副本は各業務システム側から定期更新されることになっています。
データはマイナンバーの代わりに各自治体内部だけで用いる宛名番号で情報を管理するので、マイナンバーが外部に漏えいするリスクを下げることができます。
社会保障給付での資格確認のための世帯情報は、住民基本台帳に記録されている世帯情報(世帯番号・続柄)が情報提供ネットワークシステムを通じて市町村の中間サーバーに提供されることで申請時の住民票添付が不要となります。
中間サーバーの機能は次の通りです。
- 情報提供機能
- ほかの情報保有機関からの情報照会に対し、自らが保管する個人情報の副本に基づいて情報を提供する機能である。副本は、既存業務システムから一定の頻度で更新されます。
- 情報照会機能
- 業務システムから他機関宛ての情報照会を情報ネットワーク側に中継し、またその照会結果を業務システム側に中継する。
- 機関別符号管理機能
- 住民ごとに対応する機関別符号を取得し、団体内統合宛名番号とひも付けて管理する。
- 既存システムス接続機能
- 既存の業務システムが保持する個人情報を副本として登録したり、業務システムとの間で情報照会の依頼・結果を中継したりするために、業務システムと接続する。
- ネットワークインタフェースシステム接続機能
- 情報照会や情報ネットワークシステムのインターフェイスシステムからの要求に応じて、情報形式を変換して接続する。
- 情報提供記録管理機能
- マイナポータルを用いた住民からの閲覧要求に備え、ほかの機関への情報提供の記録の生成と管理を行い、要求時にそれを提供する。
総務省はコストや運用の負担の軽減を図るため業務システムのクラウド化・共同利用を自治体に呼び掛けています。
共同利用設備として「中間サーバー・プラットホーム」を東日本と西日本に設け、既存の自治体専用ネットワークであるLGWANを介して接続することで安全性を確保できる。
中間サーバー・プラットフォームのソフトウエアは総務省が一括開発し、東西2ケ所のセンターは、相互バックアップにより広域災害時でも接続できるようになります。
すでに、クラウド化している自治体もあり、中間サーバー・プラットホームを使用しない自治体が出てくる可能性はあります。